需要と供給 2015 4 26

 需要がないのに、供給を増やしたら、どうなるか。
それでは、在庫の山になる上に、商品の価格は暴落するでしょう。
 商品で考えれば、わかりやすいが、
これが、貨幣となると、わかりにくくなるのです。
 しかし、基本は、貨幣も、商品と同じように、
需要と供給で考える必要があります。
 ただし、貨幣の場合は、最終的には、
株式市場や国債市場という「行き場」がありますので、
商品とは異なる動きになります。
 「うちの会社は、相変わらず不景気なのに、
なぜ、日経平均株価は、あんなに上がったのだろう」と思うでしょうが、
実は、このような仕組みがあるのです。
アメリカのダウ平均も、似たようなものでしょう。
 このような「官製相場」が問題かと言えば、
一概に、そうとは言い切れないのです。
 株高になれば、企業経営にも銀行経営にも、
様々なメリットがあるのです。
投資家にとっても、株高で自分の資産が増えるという「資産効果」があります。
 問題は、いつまでも「官製相場」を続けらないことです。
株高が続いているうちに、企業も銀行も、経営改革を推進する必要があるのです。
 あくまでも「官製相場」は、応急措置ですので、
株高に安住することがあってはなりません。
 このような「官製相場」が、
時代に適合しなくなった産業を延命させただけだったというのでは、
中央銀行は、涙が枯れるほど悲しくなるでしょう。
さらに、最終的には、中央銀行そのものの「経営基盤」が毀損されます。
 さて、人間の都合で、勝手に供給量を増やせない商品があります。
それが、金(gold)やプラチナと言えるでしょう。

書名 金はこれから2倍になる
著者 林 則行  宝島社

 ただし、専門家によると、Goldは、
意外にも、「がさばる」、「重い」と言います。
 確かに、私は、観光で伊豆に行ったとき、
「土肥金山」(といきんざん)だったと思いますが、
観光客向けに「ラージバー」という金塊が展示してありました。
 これが、とてつもなく重いのです。
だから、映画の中で、盗賊が金塊を運び出している時がありますが、
あれは、嘘です。
 それでも、専門家は、「金だ」と言うのです。
正確には、アンティーク金貨です。
このようなアンティーク金貨は、1個で数百万円もするものがあるのです。
(PCGS社やNGC社で鑑定済みのものは、国際的に通用するそうです)
 ウクライナ危機を見ればわかりますが、
目の前に戦車が迫ってきているのに、
重量級の金塊は持ち出せないと、専門家は指摘します。

書名 コイン投資入門
著者 石山 幸二  フォレスト出版








































































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